●原産地・生息地を知る
【植物に合った環境・気候を再現!】
食虫植物を枯らしてしまう一番の要因がこれ。ずばり、「勘違い」です。一体どういうことかと言いますと...皆さんは「食虫植物の生息地」と聞いて、どんな環境を想像しますか?恐らく、「年中暑くて、じっとりとしている熱帯雨林」というイメージが強いのでは???
まさにそれこそが大きな勘違いなのです。確かにこういった熱帯雨林に自生する食虫植物は多いですが、全てではありません。
つまり、彼らを「熱帯性の植物」だと誤解し、年中温かくし育てていると...本来「休眠」をする冬の時期にゆっくり休めず、段々と力尽きて枯れていってしまうのです。このような失敗を防ぐにはとにかく、「育てる植物の生息地・気候を十分理解しておく」ことが重要です。四季のある地域・年中温暖な気候の地域・気温の低い高山など、様々な地域に彼ら食虫植物は自生しています。そのことを決して忘れないようにしましょう。
●肥料や虫は与えない!?
【栄養分の乏しい土壌を再現!】
「食虫植物にはどれくらいの頻度で虫を与えなければいけないの?」と疑問を持つ方も多いのではないでしょうか?これには賛否両論あるとは思いますが、少なくとも私の場合は与えていません。ただしこれは「食虫植物にとって虫は不要」だという意味ではありません。そもそも虫を捕まえるためにあのような奇妙な捕虫葉を進化させてきたので、本人としては虫がほしいはずです。
私が言いたいのは、「わざわざ毎日人が手で餌をあげる必要はない」ということです。外で栽培していれば、欲しい分は自力で調達できますし、そもそも彼らも一般的な植物同様「光合成」をするため、虫が取れなくても死ぬことはありません。虫を与える事を考えるぐらいならば、日光のよく当たる場所を考えてあげたほうが良いでしょう。
●捕虫葉を触ってはだめ!?
【捕虫葉を動かすのにはエネルギーが必要】
こちらでご紹介するのは、先にも登場した「ハエトリソウ」についてです。彼らの捕食シーンは、誰しも一度は見られたことがあるのではないでしょうか?虫が捕虫葉の内に到達した瞬間、驚くべきスピードで葉が閉じられ虫を捕食しています。これは別に虫でなくとも、人が指で触っただけでも同じような動きを観察することが出来ます。
●置き場所は変えない!?
【お店で植物が置かれていた場所もチェック!】
これは食虫植物に限らず、他の植物を育てる上でも大切な事です。例えば、今まで室内の明るい窓辺で育てていた植物を外に出したとします。光量・気温・湿度などの様々な変化が起き、植物がうまく適応できなければ最悪枯れてしまうでしょう。そしてこれは、植物を買ったばかりの時にも起こりうります。購入したお店でその植物が生活していた環境と自宅の環境が違いすぎる場合などがそれです。なので、買ったお店の環境もしっかりとチェックしておきましょう。
いかがでしたでしょうか?食虫植物を育てるコツをいくつかご紹介してきましたが、やはり一番大切なのは、その植物の生息地や環境をしっかりと勉強しておくことです。四季のある地域でしたら冬場しっかりと休眠させる。年中温かい気候の植物であれば、冬場もちゃんと保温する。高山に自生しているものであれば涼しい環境に。夜霧が出るところならば、寝る前に霧吹きをしてあげる...などなど、その植物が暮らしていた環境を再現してあげることが、元気に育てるための一番の近道になります。是非一度、「食虫植物」を育ててみませんか?それでは。
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