●寒い季節のハエトリソウ
【寒くなると枯れるのは当たり前!?】
夏が終わり涼しくなってくると、ハエトリソウの成長は穏やかになり、やがて完全にストップします。そして寒さ本番の時期になると、場合によっては地上に出ている葉が全て枯れていきます。そうつまり、「寒くなりハエトリソウの成長が止まった!、枯れてしまった!」というのは、彼らはとっては当たり前のこと。完全に死んでしまった(枯れた)わけではないのです。正確に言えば、枯れるとしても地上部だけで、根はちゃんと生きています。
誤解されがちですが、そもそもハエトリソウは別に常夏の国出身ではありません。原産国は日本と同じく四季のある国、「北アメリカ」です。夏も冬も経験する彼らにとって、「寒い季節」があるということは当たり前のこと。しかし、余程のことがない限り、地上部が完全に枯れるということはありません。大抵は寒い季節になると、彼らは葉を肉厚の昆布のような形状(冬芽)に変え、寒さをしのぎ(休眠)、翌春に備えます。この行為は彼らハエトリソウにとってとても重要なことで、冬場にしっかり休眠出来ていないと春の成長に支障が出てしまいます。ハエトリソウを「熱帯性の植物だ!」と決めつけて冬場暖めてしまう人が多く見受けられますが…これは非常に危険な行為なのです!こうなると株は年々やせ細り、理由もわからないまま枯れていってしまうことでしょう。通年外に出したままで大丈夫、暑さも寒さもへっちゃらです。 ハエトリソウは別に夏限定で楽しめる植物ではありません。正しい知識さえ持っていれば、通年楽しむことができます。
●秋・冬場の管理方法
【大切な3つのポイントとは?】
以上のことより、ハエトリソウは寒くなると成長が止まり(場合によっては地上部が一度枯れる)、休眠するということがわかって頂けたかと思います。さて続いてが本題。「秋・冬の管理方法」についてご説明致します。寒い季節の管理方法として、個人的には以下3つのポイントさえ踏んでおけば大丈夫かと思われます。
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- 暖めない
- 置き場所を変えない
- 水を切らさない
①暖めない
先程にも記述した通り、ハエトリソウは四季のある北アメリカ出身です。そのため彼らにとっては、「夏は暑くて冬は寒い、当然でしょ?」ということになります。よって、わざわざ寒い時期に暖めてあげる必要はないのです。確かに、暖めると冬場でも葉が枯れなくはなります。しかし本来彼らは冬場休眠することにより、翌春に向けて栄養を蓄える植物。そのため、冬場にきちんと休めていないと春の成長に悪影響を及ぼす可能性があります。よって、寒い季節には存分に寒さを経験させてあげて下さい。②置き場所を変えない
これは上記①と同じ理由です。「寒くなってきたから」、「元気がなくなってきたから」といって、暖かい室内に避難させたりはしないで下さい。またこれは寒い季節だけでなく、春や夏場にも同じようなことが言えます。いくら暑いからといっても、決してエアコンの効いた涼しい部屋に移動させてはいけません。何度も言いますが、彼らにとって「夏は暑くて冬は寒いのが当然」なのです。一年中外に置いておくだけで、彼らはすくすく成長していきます。また、例え冬場に凍ってしまっても何ら問題はありませんが…心配であれば、霜のかからない軒下などに避難させても良いでしょう。くれぐれも保温はしないように。 ちなみに、急激な環境変化が起きると葉は一度全て枯れます。しかしその後、新しい環境に適応した葉がちゃんと生えてきますので心配ご無用です。③水を切らさない
ハエトリソウを含め多くの食虫植物は乾燥に弱くなっています(土が乾燥した状態で越冬するものもいる)。これは成長の著しい春や夏だけでなく、秋や冬など成長が止まってくる時期にも同じように言えます。そのため、例え休眠中であろうが水は絶対に切らさないようにして下さい。年間を通じて腰水で大丈夫です。●ハエトリソウの越冬(休眠)方法
【枯れてきても問題なし!外に置いたままで大丈夫】
上記、「秋・冬場の管理方法」の3つのポイントさえ守れば、ハエトリソウを無事に越冬(休眠)させることができます。万が一秋冬で葉が全て枯れてしまっていても、「死んでしまった(枯れた)」と言って捨てたりはしないようにして下さい。翌春に備えて栄養蓄えているだけなので、根っ子はちゃんと生きています。先程の3つのポイントさえ守ればきっと、春に綺麗な新芽を沢山出してくれるはずです。「暖めない」、「置き場所を変えない」、「水を切らさない」。忘れないで下さいね。
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